Empty the Cup

上越教育大学教職大学院准教授の赤坂先生がブログで
「心のコップ」について書いています。
http://manabiai.g.hatena.ne.jp/shinji-akasaka/20090512


僕の講座の一つである、「クラスファシリテーション講座」では
「Empty the Cup(コップを空にする)」というコンセプトを先生に伝えています。
「心のコップ」と「Empty the Cup」が似ていると思ったので、
赤坂先生のブログに便乗して、「Empty the Cup」について書きたいと思います。


「Empty the Cup」は、僕が留学中に大学院の先生が教えてくれたものです。
それに僕なりの解釈や付け足しをしたものを説明しますね。


人の心にはコップが一つあります。そのコップは、人に問いかけられる(話しかけられる)と
そのコップに飲み物が注がれます。それはコーヒーかも知れないし、
オレンジジュースかも知れないし、水かもしれません。
投げかけられた言葉の種類によって、コップの中に入る飲み物は変わります。
問いかけを「理解する」「わかる」ためには、コップの中の物をすべて飲み干す必要があります。


コップの形や大きさは人それぞれ違います。また、「熱いものが苦手」であったり、
「甘いものが苦手」と飲むスピードも違います。


飲むスピードよりも注ぐスピードの方が早くなるとどうなってしまうでしょう?


そう、こぼれてしまいます。
一度こぼれ始めると、飲むのをやめてしまい、拭く作業に入ってしまいます。
こぼれたものは、コップに戻すこともできません。


何か子どもに問いかけたら、コップが空になるまで『待って』ください。
もし、子どもがそれが飲めなければ、注ぐものを変えてください。
違った液体でも、同じ栄養を与えることはできるでしょう。


問いかけた子どもが黙っているときに
「何で何も言わないの? 何か言わないとわからないでしょ!
本当にわかってるの?」と、どんどんコップに注いでしまったことはないでしょうか?


これこそ、子どもが飲むスピードより早いスピードで注いでいる状態。
その時、子どもは飲み込むのをやめて、一生懸命こぼれたものをふき取っています。
ふき取っている横で、コップにどんどん注ぎ込むため、どんどんこぼれてしまい
いくら拭いても間に合いません。


最後には、拭くのさえあきらめてしまうでしょう。


子どもに、いや子どもだけではないですね。人に何かを伝えるときは、
相手がコップの中の物を飲んでいるか確認しながら、
コップの中身を飲み干したら次の物を注いでください。


これが、僕の「Empty the Cup」です。
皆さんどう思いますか?


この状況を体感できるアクティビティが実はあるんですね!
その名も
「良いKuniと悪Kuni」
今度体感してみませんか??


Kuni